原口クリニックは山梨県甲斐市の 内科 糖尿病 透析 腎臓内科 甲状腺 巻き爪 の専門病院です。

原口内科・腎クリニック

  治療のあらまし

 当クリニックでの診療の大まかな流れを病気ごとに説明します。

 

メタボリック症候群
糖尿病の血糖コントロール
合併症のある糖尿病
慢性腎臓病
腎不全
通風・高尿酸血症
透析
甲状腺疾患
フットケア(足病変)
運動について
睡眠時無呼吸症候群

 

メタボリック症候群

 メタボリック症候群は、肥満を中心として高血圧、高血糖、高脂血症が集まっている状態です。一見すると全然違う病気の様に思える異常が、実はインスリン抵抗性という共通項でつながっている事が分かってきました。この状態でするべき事は薬を使う事ではなくて、適切な食事と運動を実行する事です。当クリニックでは、皆さんの摂取カロリー量を調べて、栄養指導を行います。管理栄養士が2名常勤しており、いつでも適切な食事指導を行い患者さんの疑問にお答えする体制が整っております。勉強会にも積極的に参加して下さい。
 運動をはじめるにあたり、心臓に心配のある方は当クリニックの循環器外来を受診して下さい。循環器専門医が診療に当たります。痩せていても体脂肪の多いかくれ肥満は、心血管病リスクが高く危険です。外来に設置した生体インピーダンス法による体脂肪測定器は、かくれ肥満を見逃しません。

 

糖尿病の血糖コントロール

 軽い糖尿病の場合:治療の基本は食事と運動も含めた広い意味での生活習慣の是正です。皆さんの生活の様子を一寸しつこく質問させて下さい。皆さんの生活スタイルに合わせて、きっと良いアドバイスを差し上げられると思います。時には減量が必要です。

 中等度の糖尿病の場合:治療の基本は軽い糖尿病と変わりありませんが、飲み薬やインスリンが必要になる事が多くなります。糖尿病専門医の説明に納得してから、ご自身で治療薬を選択して下さい。治療の主体は患者さん自身です。私達クリニックのスタッフは全力で患者さんをサポートします。血糖を自分で測る(SMBG血糖自己測定)が必要になる事もあります。合併症に対する適切な対処も必要です。当クリニックには、2名の糖尿病専門医の他、、日本糖尿病療養指導士(4名)、山梨県糖尿病療養指導士(1名)資格を有するスタッフがおります。また、近接する調剤薬局にも日本糖尿病療養指導士資格を有する薬剤師を常駐していただいており、万全の体制をとっています。

 重度の糖尿病、妊娠糖尿病、劇症1型糖尿病など:治療は一刻も早く入院治療を開始して、厳格なコントロールが必要になる場合があります。特に携帯型のインスリン持続ポンプなどを用いるコントロールが必要になる場合があります。特に携帯型のインスリン持続ポンプなどを用いるCSⅡ治療と血糖持続モニタリング(CGM)の必要な場所は、山梨大学第3内科をご紹介したいと思います。
 また、当クリニックでは血糖コントロールの指標であるHbA1cを当日その場で測定してお知らせします。HbA1cをその場で知る事は、自分の受診と受診の間の生活が糖尿病に対してどういう影響を及ぼしていたのか知るためには非常に大切な事です。よい血糖コントロールこそが糖尿病性の合併症を作らない為に最も大切な事です。

 

合併症のある糖尿病

 『糖尿病・腎臓専門医が治療』
 腎障害のある場合:腎障害がある時に糖尿病の合併症であると決めてかかってはいませんか?偶然に別の腎臓病にかかっている可能性があります。私も山梨大学で糖尿病に慢性腎炎、高血圧、あるいは薬の副作用による腎障害を合併した患者さんを診てきました。違う病気に糖尿病の治療だけをしても絶対に良くなりません。もし、腎障害が糖尿病を原因とするものである事が明らかな時には、治療の第1目標は血圧コントロールです。適切な血圧の選択は任せて下さい。第2目標は、血糖のコントロールです。まだまだ、第3、第4と数多くの目標があります。『出来る事をすべて一生懸命やる』当たり前ですが、これが最高の治療です。腎症を進ませて透析患者さんを作らない為に糖尿病専門医として、同時に腎臓専門医として治療にあたります。

 網膜症のある場合:網膜症は、失明の主要な原因です。定期的な眼底検査が必要です。時には血糖の急速なコントロールは失明の原因となるため、ゆっくりとコントロールをつけていきたいと思います。

 神経障害のある場合:神経障害は糖尿病の3大合併症の一つで、腎症、網膜症と並んで重要なものです。ところが、重症化して手足のしびれや痛み(末梢神経障害)やしつこい下痢や便秘、血圧低下(自律神経障害)が出てくるまでは、ほとんど自覚症状がありません。特に、末梢神経障害は糖尿病壊疽などの原因となりますが、今まで正確かつ簡便に評価する方法がありませんでした。
当院ではNEUROMetrix社のDPNチェックという新しい装置を導入し、糖尿病性末梢神経障害を評価しています。このDPNチェックという装置では、腓腹神経(ふくらはぎ)の神経伝達速度と活動電位振幅を約10分で検査します。
下の図をご覧ください。正常の方(左図)に比べて、血糖コントロールが悪く糖尿病性神経障害の進んだ方(右図)では、神経伝達速度と活動電位振幅が極端に低下していることが一目瞭然です。3大合併症の中では比較的早く始まることが知られている神経障害の早期発見に役立つ画期的な検査方法です。
 糖尿病の方で、①足のしびれのある方、②5年以上経過している方、③血糖コントロールの悪い方は是非検査を受けてください。

 

 

慢性腎臓病

慢性腎臓病とは、3ヶ月以上にわたり血尿蛋白尿などの腎障害の証拠があり、腎機能の低下がある場合をさしています。この病気が重要である理由は、単に慢性腎臓病が腎不全の原因であるからだけではなく、心臓疾患、脳血管障害(脳出血、脳梗塞)などの原因となるからです。例えば糖尿病の患者さんでは、平均年2%程度の方が腎臓の病気の重症度が進行します。しかし、それよりずっと多くの方が心血管障害で死亡するとされています。

このため当クリニックでは、循環器外来を開いて心疾患の治療につとめています。腎臓病の診療では、闇雲に薬を使うのではなく、原因をはっきりとさせて対策を立てる事が大切です。当クリニックでは、県内の主要な腎臓内科と連携して腎臓の病理検査(=腎生検)をお勧めしています。特に、日本人の腎臓病の約半数を占めると言われるⅠgA腎症に対しては扁桃腺を摘出してステロイド剤を大量に用いる治療法が有効であると言われています。

AGEの蓄積している場合(AGE(Advanced Glycation Endproduct)とは、糖化酸化という化学反応の結果生じた老廃物が体に貯まったものです)は、心臓脳血管の病気がおこりやすくなります。当クリニックでは、皮膚に貯まったAGEを測定するAGE-Readerがあります。患者様の全身的なリスクを目に見える形でお見せします。(ちょっと自慢になりますが、日本でも数少ない高価(?)な機器です。)

 

腎不全

 『2名の常勤及び2名の非常勤の内科系の腎臓専門医による外来診療』
 腎不全は、腎臓の機能が著しく落ちて体に色々な異常が現れる状態を言います。腎臓の働きの障害の程度により頭痛、食欲不振、むくみ、息切れなどの症状が現れてきます。精神症状が現れる事もあります。医者の立場から見ると、この時期は薬の使い方もかなり難しく下手に使うと逆効果も現れますし、最新の注意を必要とする時期です。治療の効果は、目に見えにくいため自信を持って治療にあたらないと方向を見失ってしまいがちな時期です。

 当クリニックでは、腎障害の指標であるクレアチニンと生命の危機を有するカリウムの値を当日にその場で測定してお知らせします。また、腎不全の時期には貧血(腎性貧血)による無気力、息切れ、高血圧(腎実質性高血圧)による頭痛、胸部圧迫感などの症状を起こしてきます。原因をしっかりと見据えた治療が必要です。

 腎臓専門医は、内科系の専門医と泌尿器科系の専門医がいます。常勤の2名の医師は、内科系の専門医です。また、2名の非常勤の内科系腎臓専門医が外来を担当しています。

 腎臓病の食事療法はカロリー、蛋白制限、塩分、カリウム、鉄分、リン、ビタミンとなかなか難しいものです。患者さんが自分1人でこれをマスターする事は不可能です。当クリニックでは、管理栄養士による食事指導を行っています。是非活用して下さい。

 また、この時期には動脈硬化がものすごい勢いで進みます。適切な運動と栄養摂取で動脈硬化を予防することは寿命に直結する重要な要素です。しかし、一方で仕事や運動のやり過ぎは腎障害の悪化を一気に加速します。

通風・高尿酸血症

 従来は、尿酸値が高くても通風にさえならなければよいと言う考えが蔓延っていました。

 しかし、易学の進歩により、高尿酸血症を長く放置すると心臓病や脳血管障害、慢性腎臓病などを引き起こすことが知られるようになっています。高尿酸血症の原因は、食事が主な原因である場合以外にも、①尿酸産生過剰、②尿酸の排泄低下が原因の場合があります。

  しっかりとした24時間の蓄尿検査を行い、体に合った薬の服用が大切です。

 

透析

 「きれいな水で、ゆったり透析」
 当クリニックでは、他の透析施設にない大きな特徴があります。
当クリニックの施設の特徴は
①抜群に綺麗な透析水と、②患者さん当たりの専有面積が広い事です。
• 当クリニックで透析に使う水は、厳密な基準にあった物です。そのために、最新の洗浄消毒方法を取り入れた「トータルクリーン化システム」を導入し管理しております。この綺麗な透析水を使って当クリニックでは、オンラインHDFという新しい透析をする事ができます。綺麗な透析水を用いると透析患者につきものの貧血を起こしにくく、患者さんが透析後に感じる疲れ易さなども起きにくいと言われています。

・当クリニックは、透析ベッド数が27となっております。ベッド横幅もゆったりとしていて、更にベッドとベッドの間隔は120cmで山梨県内で一番広くなっています。ベッド間隔が広いと言う事は、非常に大切な事で4時間にもわたる透析時間中に隣人を気にしないで済むストレスのない環境を提供します。また、冬のウイルス感染対策にも大切な事です。「きれいな水で、ゆったり透析」これが透析患者さんに元気で過ごしてもらう為の最も大切な事です。

 

甲状腺疾患

 甲状腺は大きく分けると
• 橋本病やバセドウ病の甲状腺機能異常を起こす疾患と
• 甲状腺癌を含む甲状腺腫瘍に分けられます。
 バセドウ病は、甲状腺を刺激する抗体が原因で起きる病気です。副作用に注意しながら抗甲状腺剤を服用する事が大切です。特に、妊娠中のバセドウ病治療は経験と細心の注意が必要です。
 橋本病は、中年以降の特に女性に多い病気です。甲状腺ホルモンが低下する事が多く放置すると脱毛、易疲労性、心不全などをおこします。正しい診断の基に、甲状腺ホルモンを適切な量だけ服用する事が必要です。
 甲状腺腫瘍は、良性と悪性に分けられます。診断には、甲状腺エコーと甲状腺穿刺吸引細胞診が最も確実で、安価な検査の組み合わせです。

 

フットケア(足病変)

 糖尿病も腎臓病も血管の動脈硬化(血管の閉塞)がおきる病気です。重病化すると足の潰瘍、壊疽から下肢切断に至る事もあります。実は、足の巻き爪や水虫、たこなどが重症化のきっかけになります。巻き爪専門外来は、糖尿病患者さんの足を守る「砦」なのです。当クリニックは、SPP(皮膚灌流圧)、CAVI(Cardio Ankle Vascular Index)などの測定機器を有しております。糖尿病、腎臓病の患者さんの足血管の病気を見逃しません。

 

運動について

 グランドゴルフのような趣味としての運動から、レスリングやフットボールのような競技まで、運動の種類や目的、楽しみ方は人それぞれです。しかし、適度な運動は①糖尿病の進展予防だけでなく、②高齢者では寝たきりやロコモの予防、③腎臓病の悪化防止、④透析患者さんの生命予後の改善などに非常に有益なことが知られています。

 当クリニックでは、2015年度より、高齢の患者さんを中心に順次体力測定を計画しております。当クリニック通院患者さん全員が、楽しみながら運動を継続できるようにサポートしたいと考えています。

 

睡眠時無呼吸症候群(SAS=Sleep Apnea Syndrome=サスと呼びます)

 ご家族から「イビキがひどい」とか「寝ている間に息が止まっているよ」と言われた事はありませんか?それは睡眠時無呼吸症候群の症状かもしれません。睡眠時無呼吸症候群は、働き盛りの男性と閉経後の女性に多く、男女比は3:1です。症状は日中の眠気、集中力の低下、仕事効率の低下などです。高血圧や糖尿病の隠れた悪化因子でもあり、当院では積極的に睡眠時無呼吸症候群の発見に努めています。
 お酒を飲み、肥満でメタボの方が多いのですが、下顎の小さめの方などでは肥満がなくても睡眠時無呼吸症候群になる方がいらっしゃいます。
 乗客7名が死亡した2012年関越自動車道で起きた高速ツアーバスの事故の原因も、運転手の睡眠時無呼吸症候群だと言われています。自分の健康を害するだけでなく、人の命も危険にさらす可能性がある怖い病気です。
 当院では2016年4月より睡眠時無呼吸を検査する簡易検査(watch pat)を導入しました。夜寝る前に簡単な装置を指に装着するだけで、たった一晩で検査ができます。検査ご希望の方は、外来受診時にお申し出下さい。